中国で大人気の『旅かえる』は、名古屋城の観光客を増やすなど、1つの社会現象になっています。
私のWeChatのタイムラインは、毎日のようにカエル🐸の写真で溢れかえり、私の周囲では半分以上の人が1度はお試しにプレイしていました。かくいう私も毎日せっせとカエルに時間を投資しています・・。
ではなぜ『旅かえる』が、中国名で旅行青蛙 lǚ xíng qīng wā が、ここまで人気になったのか、様々な要因が重なっているので勿論これだというモノは出せませんが、知り合いの中国人やネットにある”ハマる理由”をまとめてみました。
そもそも「旅かえる」とは?
可愛いイラストの蛙が勝手きままに旅へ出かけ、自宅に戻ってくると、旅先の写真やお土産を持ってきてくれるというシンプルな育成型ゲームです。中国でダウンロード回数はすでに390万回(2月頭時点)を突破しました。2週間連続中国のAppStoreの無料ゲームアプリランキングで1位に輝いています。
実は、「旅かえる」は日本語仕様のみで、中国語対応はしていません。それなのに、なぜ「旅かえる」に中国人ははまるのでしょうか?
「旅かえる」が中国で人気が爆発したワケとは?
1. かわいい絵の旅かえるに癒される。
かわいいカエルと、中でも一番人気は旅に行ったときに持って帰るアルバム写真です。
1人旅、時には色んな動物達と旅する写真は、次はどんな写真を持って返ってきてくれるかな?と、楽しみで仕方がありません。
2. 「仏系」でシンプル
「旅かえる」は仏系ゲーム「佛系游戏(fó xì yóu xì)」 だと言われています。佛系游戏とは、のほほん、のんびりとしてはいるが、人を夢中にさせるゲームのことで、人との争いをする必要はなく、自分のペースで楽しめるものです。「佛系」という言葉は、2014年に日本の雑誌が紹介した「仏系男子」がもとで、2017年12月に中国で「佛系青年(fó xì qīng nián
)」としてシェアされ流行したとされています。(百度百科「佛系」より)
昨今のスマホ対戦ゲームなどは、課金も盛んで、その争い疲れの反動としても表れているかもしれません。1日に数回、しかも1度にわずか数分のお世話だけで済むシンプルさも、続けられる理由です。(結局旅かえるでも課金するユーザーはたくさんいるのですが。。)
3. 自分と重ねる
自分と重ね「このかえるって、私じゃない」かと。
親離れして、一人で上京。恋人もいなくて、一人暮らし。頼りになる人はいません。そのような状況を「空巢青年(kōng cháo qīng nián)」と言います。
「狭いながら楽しい我が家」
『一人で晩ご飯を食べる。』
『たまに夜遅くまで好きな本を読んで、つい寝てしまったこともある。』
『今日は残業か…』
『新しい友達ができて、一緒にご飯食べたり、ショッピングしたりする。』
『毎日弁当をかばんにしまって、元気を出して、会社に行く。たとえ、この世界が冷たくても、笑顔を見せるしかない。』
4. 親心がわかる。わかるようになった。
ユーザーはご飯を作って、旅のしたくを手伝っても、かえるを見守ることしかできません。
かえるは勝手に出かけたり、部屋で本を読んだり、せっかく世話をしても自分の思い通りにならない。そんな姿を子供と重ねるユーザーがたくさんいます。またゲームをきっかけに親の気持ちがわかったという声も多くありました。
『我が子よ、高速道路にいたの?!危ないわ!』
『我が子よ、何やってるの?遊んでるの?少しは勉強したほうがいいよ。』
5. まるで旦那みたい?
我が子のようだ。という意見以外にも旦那のようだ。という人もいます。
せっかくご飯を作ってたくさんお世話してるのに、いつも勝手に出かけて、勝手に帰ってくる。
そんな姿を旦那のようだ、と感じる中国女性もいました。
中国人のコメント
『旅かえる』で遊んだユーザーが、自分の生活と重ね合わせて語ったコメントが以下です。
家族以外に誰が待ってくれるの?
最後のあの笑顔を見て、泣きたいよ。風邪を引いて電話に出る時には、いつも低い声でしゃべる。バレたくないんで。実は、今風邪引いた。私は元気です。心配しないで。
両親に電話する時、心配させたくないから、いつももう食べたよってごまかしてる。自分の生活が良くないことを伝える勇気もない。都市での一人暮らしとても疲れるけど、いつか生活は良くなると思う。
知らない町で働いてみてはじめて、誰かが家で明かりをつけて自分を待ってくれていることが、どれほど幸せかと感じる。今は家に帰ると独りぼっちで、病気になった時はいつも両親のことを思い出す。でも、両親にはそれを言えない。
一方で・・
仏系ゲームだけど、課金をやめられない(^q^)
我がカエルの子供に、お金(稼ぎ)を使うのが止まらない(泣)
我が子への投資として、みんなお金をかけてしまうんですね。
本記事の提供:CIICtalk
コメントを残す