だから私は中国を選んだ。
日本に生まれ、日本人として育ち、日本の社会に合わない。
それは悪いことなのか?
・・・
いやそんなことはない。
人によって性格や考え方も違うし、もしかしたら外国のほうが合うかもしれない。
日本に疲れていた私
私は日本生活に疲れていた。
気を使いすぎる友達関係、上下関係を気にする部活、スーツだらけの電車、足をひっぱりたがるクラスメイト、資料準備が多すぎる会社、不倫報道にしつこすぎるマスコミ。
数えきればきりがないが、一番の疲れる原因はこれだった。
今、心に自由があるからわかるが、「私は私でいいのだ。」と思うことができないと、何もかもが疲れる。
付き合いが悪い自分も、上下関係が嫌いで避けても、ちょっとくらい遅刻しちゃうダメな自分も、どうしても皆の意見に賛同出来ない自分も、別に自分が良いと思っているなら、それでいいのだ。
無理をしちゃいけない。私には自分の考えがあるし、自信をもっていい。
色んな自分の特徴を組み合わせれば、自分以外の人は存在しないのだ。
そんな気持ちに私をさせてくれたのは、中国だった。
そんな自分勝手でいいの?
中国に対して色んなイメージを持っているだろう。
良いイメージなら、中華料理美味しい、人口が多い、これから発展する強い国、
悪いイメージなら、声が大きい、マナーが良くない、トイレが汚そう、列を抜かす、空気悪い。
色んな意見があると思うが、私自身は、
”砂っぽいのかな”
という謎のイメージを幼少期に持っていた。
そんなイメージが変わったのは大学生の時。
私は北京の大学生とイベントで知り合いになる。
彼らは、自分の意見を全然曲げないし、仮に明らかに間違っていても否を認めない。
しかも言いたいことを何でもとりあえず言って、7割くらい通れば満足。そんなスタンスだ。
『これは困ったなあ・・』
この時できた友達に会いに、北京へ行くことになる。
ちょっとややこしいけど、現地に来いと誘ってくれる。
すると、毎日観光地をつきっきりで、しかも日替わりで人を変えて案内してくれるのだ。
『なんて優しいんだ。』
勝手に意見をいいまくる強さと、旅行に付き添ってくれる優しさのギャップ
この体験から私は中国という国の面白さを感じるようになった。
中国に飛び込んだ私。
日本に疲れていた私。
中国に興味が強くなっていた私。
これからは人口の多い国がパワーを持つ。
しかもIT、テクノロジーの発展が目覚ましいものがある。
もう腹は決まった。飛び込もう。
中国語を話せる日本人にチャンスはあるのか?
こういう意見もある。
確かに日本語を話せる中国人はそこそこいる。
ちなみに話せる人は女性が多い。大学で日本語選択する人は女性が圧倒的に多いからだ。
男性はアニメが好きといった理由で、ややいわゆるオタクっぽい人が多い。
しかし、人との関係を最も重視する中国では戦略よりも関係がとても大事だ。と良く言われるし、それを実感する。
つまり語学。直接現地の言葉で話して相手とコミュニケーションをとること。
相手にとっては、自分を理解してくれていることや、メンツを立ててくれること、そんな直接のコミュニケーションが大事なのだ。
そんな中でガッツリ中国の人に信用してもらうには語学+相手の理解をする姿勢が大事。
わたしは典型的な日本人ぽくないところが良いと言ってもらえることが良くある。
(典型的な日本人のイメージ、ちょっとおじさん世代、背が低め、2~3年で帰る、日本人同士でつるむ)
日本人が中国語を学ぶ上での勘違い。
漢字が理解できる点で、とっつきやすさは確かにある。
がそれとは別で、もっとも重要な発音だ。これを疎かにした結果、テストで一番高い級を持っているが話せない。
そんな人はたくさんいる。リスニングスピーキングは欧米人や、韓国人の方が上手な事が多い。
英語学習経験による習得の速さ、若い頃から外国語に触れてきた経験などがあるのだろう。
英語はどうなのか
中国では英語はほとんど通じない。
だが、大都市の中国人のエリート層は英語を好むことも事実だ。
英語話せる人がたくさんいるし、(小学生から勉強してる)、日本人より耳がいい、
発音もいい、自分の主張を言うこと、いわゆる空気を読まないことをおそれないので、語学上達も早いのだとおもう。
ちなみに中国人はプレゼンが上手だ。やはりしゃべりは強い。
中国はどうか?
中国は良い意味でせっかち。
中国人はまだ列を抜かしたり、我先にの習慣は残っているけど、それは人が多すぎて誰かズルする人はいるので、自分を守らなきゃいけないこともあるのだと思う。
それでもビジネスのスピードはとてつもなく早い。しかも見極めも早い。PDCAが高速なのだ。要点だけをおさえて、細かいことはあと、そんな割り切りができる。
そんなことがシェアチャリ、オンライン決済と、世界に先駆けて技術を浸透させ、あとから規制をかける。
そうすることで世界から一歩リードできる市場をつくる。
もともとイノベーティブなことは得意じゃないかもしれない。中国の人と話しているとアイディアやクリエイティブが苦手なひとが多い気もする。つめこみ受験のせいかもしれない、しかし実行さえ早ければ世界をとれるのではないか。
共産党はある意味で一党独裁だけど、(習近平の賛成投票に約3000人が賛成票を入れるなんて信じられない。)。でもトップダウンだからこその機動力はある。この国では政府からオフレがでれば、すぐに浸透するのだ。すごすぎる。
またメンツ文化はとても意識しなければいけない。
弱点を指摘するのもご法度と言われている。
中国での暮らしはどうか?
中国で働いて2年が過ぎた。
反日なんてほとんどの人から言われたことはない。
特に若い世代は日本の文化、海外の文化に触れてきて育っていて、歴史認識は置いておいても
尊敬する気持ちをもっている。少なくともオフィスで働いてるホワイトカラーならそうだ。
中国の大都市はもうすごい都会だ。
特に上海なんてアートも取り入れているから相当オシャレだ。
建築物も規制が日本ほど厳しくないから建築物自体を自由度高くデザインできる。
ご飯もだいたいうまいし、世界各国の料理もある。国際都市だ。
もしも女性ならば中国のお金持ちと出会えるかもしれないし、男性なら日本は手が届かないようなきれいな女性と出会えるかもしれない。
中国には人口が10倍以上いるのだ。やはり平均的には日本男性のほうがオシャレでシュッとしている。しかも中国人よりも平均的にファッショナブルな日本人なら外国人補正も加わって、少し日本よりモテるのだ。これは事実だ。
個人主義が、生きている実感をもてる
中国人は他人を気にしない、いや個人を第一、家族、友人を第一に考えるからこそ。
見ず知らずの人達に変な気を使わなくてよいのだ。別に他人がどうしようと関係ない。自分は自分。
これを知ったとき、自分よりもだらけているひと、自分よりもだらしないひと、自分よりもマナーがないひと、
そんなことを知ると、自分はちょっと他の人よりも出来ている部分があると知れて安心する。
この国では自分が生きている実感が湧くのだ。
日本よりも平均給料は低い。家賃は場所によって、大都市なんかは日本より全然高い。
でも求め過ぎなければ安くて美味しいご飯、そこそこ綺麗な家、日本人だからこその仕事が転がっている。
さいごに
中国に来る人が増えないでほしいなと。。
来る人が増えたら、私の価値が相対的に下がってしまう。
なんと小さいことを言うのか、なんて気が小さいやつだと思うかも知れないが、
もし偏見をもって旅行にすら来てなかったり、中国の驚異に気づかない人が多いならそれは有り難い。
しかし、もし自分は自分で良いのだと実感したいならオススメです。
ただ本当は来ないでほしいかな。
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